はじめに
バイクを所持しているライダーたちにとって、ガレージに保管している愛車を始動させ、桜咲く季節、楽しい夏休み、紅葉の秋、寒い冬というように、ツーリングの計画を立てるのは、とてもワクワクすることでしょう。
バイク好きの人たちにとって、バイクの管理や保管はきっちりしないといけない事柄ですが、大きなバイクであっても小さな原付のようなバイクであっても、鍵のトラブルというのはよくあることです。
いざというときのために、バイクの鍵に関する困った状況に関しての知識を得ておくことにしましょう。
バイクの鍵に関するよくあるトラブル
当然ながら、バイクは、基本的には鍵がなければ動きません。また、鍵がなければ開けられない部分も多いです。
そんな鍵に関するトラブルは、ライダーたちを悩ませるものです。慣れていなければ、どう対処してよいのか、焦ってしまうのではないでしょうか。
そこで、どのようなトラブルがあるのかを、まず把握しておきましょう。
やってしまった!メットインに鍵を閉じ込め!
バイクと一口に言っても、色々なタイプがあります。
ネイキッドタイプといわれるものやオフロード車と呼ばれるものなど色々ですが、普段使いや仕事の通勤時に使用している人の場合、圧倒的に多いのが、原付やスクータータイプのバイクかもしれません。
ビッグスクーターと呼ばれる種類のバイクも人気を博しており、男性でも女性でも乗っている人が多いです。そのようなスクータータイプのバイクには、「メットイン」といって、シートがパカっと開いて、中にヘルメットやその他のものを収納できるようになっています。
車と違って荷物を積む機能が基本的にない二輪にとって、この収納機能はとても便利なものです。
メットイン自体にも当然鍵が付いていて、中の物が盗難被害にあったりしないように設計されていますが、この便利なメットインがトラブルの元になることも多いのです。
簡単に言えば、メットインの中に、自分のバイクの鍵を閉じ込めてしまうのです。
普段であればそんなことにはならないのでしょうが、いつもとちょっと違う行動をとったり、余分な荷物を持っていたり、ちょっとした入れ物ごとメットインにしまっておこうとした場合に、うっかりして、バイクの鍵をその中に入れていたというケースも考えられます。
バイクの鍵を紛失してしまった!?
他にも、シンプルに「バイクの鍵を紛失してしまった」というケースもあります。
家の鍵などと一緒にして、鍵の束にして持っていることもあれば、バイクの鍵だけ単体で持つようにしている場合もあると思います。
どちらにせよ、鍵の紛失というのは笑えない事態です。しかも、出先でバイクの鍵を失くしてしまった場合は、帰りの足の心配も同時にしなくてはなりません。自転車と違ってバイクの場合は、ずっと押して帰るというのも大変で、途方に暮れてしまう人も少なくないでしょう。
シャッターキーが開かなくなってしまった!?
原付バイクやスクータータイプのバイクの場合、最近では「シャッターキー」というものが付いているケースが多いです。
シャッターキーというのは、鍵の鍵穴を守るためのもので、いたずら防止のフタになっています。鍵穴がむき出しだと、どんなマイナス要素があるのでしょうか。ほとんどの場合には問題があるわけではないのですが、例えば、ガムなどを鍵穴に詰められたりなどの悪質ないたずらの被害にあうことがあるかもしれません。
鍵穴を守るために鍵をつける、という発想もおもしろいものですが、このシャッターキーというものは普通マグネット式の作りで、マスコットキーが付けられています。
鍵穴自体が壊れてしまうことも
他にも、なにかの拍子に鍵穴自体が壊れてしまい、鍵を正常に差し込んで用いることができない状態になることもあります。いずれにしても、鍵のトラブルが発生すると、その鍵問題の解決だけでなく、まずはその時その場所から移動することが難しくなるため大変です。
このようなトラブルが起きた時の解決方法や対処方法を覚えておきましょう。
バイクの鍵トラブル時の対処法
上記のような、バイクの鍵問題に直面した時、まず心がけるのは「焦らない」ということです。
焦ってしまってとんでもないことをしてしまい、鍵の修理に高いお金を払うことになるなんてこともありえますので、対処方法を心得ておきましょう。
メットインに鍵を閉じ込めた場合はどうする?
メットインに鍵を閉じ込めてしまった場合は、家にスペアキーがあるという状況であれば、まずは、それを先決に考えると良いでしょう。
なんとかして家に帰る方法、もしくは、誰かに頼んでスペアキーを持ってきてもらうことを考えましょう。
このように考えてみると、今現在なんらかの事情でスペアキー自体が存在していないという場合は、これを機に、スペアキーというものをきちんと作っておくことをおすすめします。
それでは、スペアキー自体が存在していない、もしくはスペアキーを取りに行ったり、届けてもらったりすることも難しいという場合は、どうすればよいでしょうか。
そのような場合には、鍵屋さんを呼ぶ、ロードサービスを利用する、などという方法があるかもしれません。ロードサービスも、自分がどのようなものに入っているかを確認しておきましょう。
場合によっては、クレジットカードに付帯のロードサービスなどもあります。
もちろん、それぞれどの程度の費用がかかるか、ということを確認する必要がありますが、スペアキーがない場合には、こうした専門業者を呼ぶという方法があることを覚えておきましょう。
間違ってもやらないほうがいいのは、メットインを無理やりこじ開けようとすることです。
気持ちはわかりますが、これをやってしまうと、その後きちんとメットインが閉まらなくなる、またメットイン自体が壊れてしまう可能性もあります。
そもそも、そんな簡単にこじ開けられるようなものではないため、このような強引な試みはしないようにしましょう。
バイクの鍵を失くさないように要注意
何度探してみても、どこにもバイクの鍵が見当たらないという場合も、まずは落ち着いて物事に対処することが必要です。
この場合も、無理やり鍵を回そう、などとは考えないでください。
キーシリンダーを壊してしまうと、あとから高額な修理費を払って修理することになりかねないでしょう。
実は、鍵を紛失してしまったのに、スペアキーを製作してもらうということができる場合があります。
どこの業者でもできるというわけではありませんが、実際にそのような複製作業が可能な業者もあるようです。しかし、複製にかかる費用はおおむね7000円オーバーと高く、さらにイモビライザー付きの鍵の複製などは製作できたとしても、さらに倍ほどの費用がかかる可能性があります。
ほかにも鍵のことを専門に扱う救急センターもあります。きちんとした専門の業者さんに任せましょう。
一度、バイクの鍵を紛失して大変な目にあったことのある人は、それ以後、紛失防止のために様々なアイデアを活かしているのではないでしょうか。
最近では、スマホのアプリと連動している紛失防止キーホルダーなども出ており、もしも鍵を紛失してしまっても、アプリを用いて鍵を探すことが可能です。
こうした文明の利器を用いて、面倒なバイクの鍵の紛失を避けることもできます。バイクに限らず、鍵を失くしがちな人などは、こうした方法を用いるほうが賢明かもしれません。
シャッターキーはどう開ける?
それでは、本来は鍵穴を守るために作られたシャッターキーが開かなくなってしまったケースでは、どのように対処すればよいのでしょうか。
繰り返しになりますが、シャッターキーの場合でも、無理やり破壊してやろうというような考えは、決して抱かないようにしてください。
シャッターキーは、構造がとても単純であるため、スペアの製作も簡単です。
また、スペアの製作キットも安価に売られています。そうしたものを購入して、自分でスペアを作るという方法があります。
そして、当然この場合も、鍵の専門業者に助けを求めるという方法があります。
鍵屋さんというのは、店舗型のみのところと、出張型としての営業もしているところがあります。
出張サービスを依頼するときですが、どの段階で料金が発生するのかということをきちんと確認する必要があります。
出張や見積もり、キャンセルなども無料という業者もあれば、出張しただけで料金が発生する業者もあります。電話で出張を依頼するときには、料金を確認するようにしましょう。
壊れた鍵穴をさらに壊さないように!
鍵穴自体が壊れてしまった場合は、無理に鍵を差し込もうとするなどして、ますます鍵穴を壊さないように気をつけましょう。
前述したように、キーシリンダーごと壊れてしまうと高い交換費用が必要になる可能性があるため、焦って強引な処置をしないようにしましょう。
トラブル防止!バイクの防犯対策
悲しいことではありますが、バイクの盗難というのはよく聞く話です。
鍵をかけているだけでは、油断していると被害に遭う可能性も高いでしょう。
どこで情報を得るのかわかりませんが、きちんと倉庫に入れているバイクでも、高級なバイクなどが盗難に遭う可能性もあります。
それでは、どのような対策をすることによって防犯できるでしょうか。
複数のロックを使用することによって防犯対策
世の中には、バイクに使用するロックだけでもかなりの種類があります。
チェーンロック・U字ロック・ディスクロックもあれば、イモビアラームもあります。
しかし、盗難集団も様々な知識やアイテムを持っているため、丈夫なロックをしていても、切断工具を使って、あっという間に盗んでいくケースもあります。
そのような場合において、効果的な防犯対策の一つとしては、複数のロックを同時に用いることによって防犯力を高めるというものです。
単純に、盗むのに時間がかかる、と思わせるだけでも防犯効果は高くなります。なるべく本格的なロックを、複数使用するように心がけましょう。
わざわざ倉庫にしまってあるバイクを盗みに来る、気合の入った窃盗犯もいるくらいです
。
そのため、バイクそのものを隠すという方法には、ある程度の限界があるでしょう。しかし、きちんとバイクカバーをかけるなど、簡易的でもあってもバイクガレージを使用することは大切なことです。
窃盗犯は、きちんと下見をすると言われています。その段階で、盗みにくそうだなと思わせることが、防犯の第一歩といえるでしょう。
バイクの貸し倉庫も便利
自宅にガレージがあって、そこに愛車を保管しておき、そこでメンテナンスなどもおこなうというのは、多くのライダーの夢といえるでしょう。
しかし、実際は日本の住宅事情を考えた場合、なかなかそんなガレージは持てないというのが現実ではないでしょうか。
そのような場合には、バイクのために貸し倉庫を利用するという方法があります。
貸し倉庫といっても色々ありますが、最近では、コンテナ倉庫の一室を個人で借りている人も多くいます。さらに、コンテナ倉庫を改造して、バイク一台分くらいの小さなバイク用コンテナ貸し倉庫を運営している会社も出てきています。
そのようなガレージを利用することによって、防犯を心がけることができるでしょう。もちろん、自宅からその倉庫まであまりに遠いと実用的ではないかもしれません。
ぜひ、近隣の情報を検索してみましょう。
自転車の盗難の場合、近くに乗り捨てられていた、というような形で手元に返ってくることも多いですが、バイクとなると、戻ってくることはなかなか難しいでしょう。
バイクを所持したら、油断せずに防犯対策は万全にしておきましょう。
まとめ
バイクは、車に比べてかなり燃費もよく、税金や保険料も安いため、コストパフォーマンスが大変良い移動手段だといえるでしょう。しかし、それと同時に、トラブルや事故、さらには盗難事件なども多いため、できる限りの対策をしておくようにしましょう。
バイクに関するトラブルにはどんなものがあるのか、それにどのように対処できるのかということなどは、ネット上でも知ることができます。また、ライダーズカフェでライダー仲間を増やし、有用なインフォメーションを仕入れるようにしてください。
トラブルに上手に対処しつつ、素敵なバイクライフを送りましょう。